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人材・教育会社のM&A
人材サービスと教育の事業は、どちらも「人」が価値そのものとなる業種です。人材では許可と登録者・派遣先との関係、教育では講師の方と教材・教室の運営の仕組みが、M&Aで丁寧に確かめられます。許可の状況と、人が定着する仕組みを整理しておくと、話し合いを進めやすくなります。
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この業種のM&Aの特徴
許可が事業の前提
労働者派遣事業や有料職業紹介事業は、許可を受けて行う事業です。許可を保てる体制が続くかどうかが、検討の出発点となります。
登録者・講師が価値の源
派遣で働く方や登録者、教室を支える講師の方がいて、初めてサービスを提供できます。採用の力と定着の状況が、関心を集めやすい点です。
地域や分野の特化
特定の地域、職種、学年や科目に強みを持つ会社が多く見られます。対応できる範囲を広げたい会社にとって、譲受の動機となりやすい点です。
前受けの授業料
教育の事業では、授業料を先にお預かりする場合があります。まだ提供していない授業の分をどう扱うかが、条件の話し合いで論点となることがあります。
買い手が確かめる点
- 許可の状況と法令への対応許可の有効期間、更新の状況、行政からの指導の有無が確かめられます。派遣で働く方への説明や契約の書類など、日々の運用の記録を整えておくと、確認が進めやすくなります。
- 派遣先・顧客との契約派遣先や求人企業ごとの売上の推移、契約の条件、特定の先への偏りが確かめられます。料金の改定の経過も見られますので、交渉の記録を整理しておくことが宜しいかと思います。
- 登録者・講師の確保と定着登録者の集め方、稼働している方の人数の推移、離職の状況が確かめられます。講師の方については、雇用か業務委託かという契約の形と、主要な方が残る見込みが見られます。
- 労務と社会保険の管理派遣で働く方や講師の方の労働時間の管理、残業代の支払い、社会保険への加入の状況が確かめられます。人数が多い業種のため、実態を確かめ、必要な是正を進めておくことが宜しいかと思います。
- 教材の権利と受講者との契約教材や指導の方法についての権利が会社に帰属しているか、受講者との契約や返金の定めが整っているかが見られます。外部の方が作成した教材は、権利の扱いを契約で確かめておきます。
譲渡の前に整えておきたいこと
- 許可証、更新の時期、行政への報告の控えをまとめ、許可の要件を支える方の体制を確かめておきます。
- 派遣先・顧客ごとの売上と粗利、契約の条件を一覧にし、推移を月次で示せるようにしておきます。
- 労働時間の記録と社会保険の加入の状況を確かめ、差がある場合は譲渡の前に是正を進めます。
- 講師の方や営業の担当の方との契約を確かめ、主要な方の処遇と役割を整理しておきます。
- 教室の賃貸借契約、教材の権利、前受けの授業料の残高を一覧にしてまとめておきます。
スキームと、許認可・契約の引継ぎ
労働者派遣事業や有料職業紹介事業の許可は、株式譲渡では会社がそのまま続くため、原則として維持されます。事業譲渡では、譲り受ける側が許可を持っていることが必要となり、派遣で働く方や派遣先との契約も個別に結び直す形となる場合が多くあります。手続きの要否と時期は、事前に所管の労働局に確かめておくことが宜しいかと思います。
教育の事業では、学習塾のように株式会社が運営するものと、学校法人や認可を受けた施設のように、承継の方法や手続きが株式会社と異なるものがあります。事業譲渡では、受講者や保護者の方へのご説明と、契約の引継ぎの進め方を丁寧に設計することが大切です。教室の賃貸借契約の扱いも確かめます。法人の形態ごとの判断は、専門家にご確認ください。
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
労働者派遣法 第5条(労働者派遣事業の許可)
労働者派遣事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。申請書には、事業所ごとの事業計画書などを添付します。
- 法令
職業安定法 第30条(有料職業紹介事業の許可)
有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。申請書には、事業所ごとの事業計画書などを添付し、手数料を納付します。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
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