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IT・ソフトウェア会社のM&A

IT・ソフトウェア・Webサービスの会社は、設備よりも人と技術、そして契約に価値が宿る業種です。そのため、M&Aでは、開発を担う方が残るか、ソフトウェアの権利が会社にあるか、収益が続く仕組みになっているかが丁寧に確かめられます。早い段階から整えておくと、話し合いを進めやすくなります。

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この業種のM&Aの特徴

人と技術が価値の中心

工場や在庫のような資産が少なく、エンジニアの方と蓄積した技術が価値の中心となります。人材の確保を目的とした譲受のご相談も多く見られます。

収益の形で見方が変わる

受託開発、技術者の常駐、自社サービスの月額課金では、収益の安定性の見方が異なります。事業ごとに売上と利益を分けて示せると、説明がしやすくなります。

特定の方への依存

設計や運用の知識が、創業者や一部のエンジニアの方に集中している場合があります。その方が離れた後も事業が回るかどうかが、話し合いの焦点となりやすい傾向があります。

変化の速さ

技術や利用者の動向の変化が速く、開発への投資を続けられるかが問われます。資本力や販路を持つ相手と組むことを、成長の手段として選ばれる例も見られます。

買い手が確かめる点

  1. 著作権などの権利の帰属ソフトウェアの著作権が会社に帰属しているかを確かめます。外部の委託先やフリーランスの方が開発に関わった部分は、契約で権利の移転が定められているかが見られます。
  2. 継続収益と解約の状況月額課金などの継続収益がある場合は、契約の件数の推移、解約の状況、特定の顧客への偏りが確かめられます。顧客ごとの推移を月次で示せるようにしておくことが宜しいかと思います。
  3. 開発体制と主要な方の継続主要なエンジニアの方が譲渡の後も残る見込みか、処遇や役割をどう定めるかが話し合われます。仕様書や運用の手順が文書として残っているかも、あわせて見られます。
  4. ソースコードと技術的負債ソースコードの管理の状況、古い基盤への依存、利用している外部のサービスやオープンソースの利用条件が確かめられます。把握している課題は、先に整理してお伝えするほうが信頼につながります。
  5. 情報セキュリティと個人情報利用者の情報を預かるサービスでは、情報の管理の体制、過去の事故の有無、利用規約や個人情報の取扱いの定めが見られます。規程と運用の記録を整えておくと、確認が進めやすくなります。

譲渡の前に整えておきたいこと

  • 開発に関わった委託先やフリーランスの方との契約を確かめ、著作権の帰属が曖昧な部分は合意書を整えておきます。
  • 顧客ごとの契約の内容、更新の時期、月額の売上の推移を一覧にし、解約の理由も分かる範囲で整理します。
  • 設計の考え方、運用の手順、障害への対応を文書に残し、特定の方だけが分かる業務を減らしておきます。
  • 受託開発と自社サービスなど、事業ごとの売上と原価を分けて把握できるようにしておきます。
  • 利用している外部のサービス、ライセンス、ドメインやサーバーの契約の名義を一覧にして整理します。

スキームと、許認可・契約の引継ぎ

IT・ソフトウェアの会社は、事業そのものに許認可を要しない場合が多い一方、技術者を顧客先に派遣する形の事業では、労働者派遣事業の許可が関わります。株式譲渡では、許可や契約は原則としてそのまま維持されますが、事業譲渡では、許可の取り直しや、顧客・利用者から個別に同意をいただく手続きが必要となる場合が多くあります。

顧客との契約に、株主の変更の際に通知や承諾を求める定め(チェンジオブコントロール条項)が含まれている場合があります。主要な契約は早めに読み直しておくことが宜しいかと思います。自社サービスの利用規約に、事業を引き継ぐ場合の定めがあるかも確かめておきます。個別の判断は、弁護士などの専門家にご確認ください。

スキームごとの違いを見る

この業種のモデルケース(想定の事例)

よくいただくご相談をもとに、進め方の一例をまとめた想定の事例です。実在する特定の会社の事例ではございません。進め方や期間は、会社ごとの状況によって変わります。

モデルケース

  • IT・ソフトウェア
  • 従業員 十数名
  • 会社分割と株式譲渡

受託開発と自社サービスが、一つの会社に混ざっている

  1. 課題

    自社サービスに関心を持つ相手はいるものの、受託開発の事業と人員が同じ会社にあり、そのままでは評価が難しいと言われています。

  2. 進め方

    事業ごとの損益と、人員・契約がどちらの事業のものかを整理します。自社サービスを新設分割で切り出し、切り出した会社の株式を譲渡する形を設計します。

  3. 目指す姿

    自社サービスは、事業を伸ばせる相手先に引き継ぎます。受託開発は元の会社に残し、経営を続けます。

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企業価値の簡易算定

当社の簡易算定では、IT・ソフトウェア・Webサービスについて、営業権を実質営業利益の3.0〜5.0年分、EBITDA倍率を4.5〜7.0倍として、概算のレンジをお出ししています。これは簡易算定に用いている目安で、個別の会社の評価や、業種の相場を示すものではありません。決算書の数字をご入力いただくと、その場で結果をご覧いただけます。

本算定は、確定的な企業価値評価ではなく、参考資料として簡易に算定した概算額でございます。正式な評価をご希望の場合は、公認会計士等の専門家にご相談いただけます。

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よくあるご質問

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本ページは一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の事案に対する助言ではありません。許認可や契約の扱いは、会社ごとの状況によって異なりますので、実際のご判断にあたっては、所管の役所や専門家にご確認ください。

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