スキーム
許認可の承継
Succession of Licenses and Permits
最終更新日:
許認可の承継とは、事業に必要な許認可を、譲渡後も使えるようにすることです。
建設業、運送業、介護事業などの許認可が、M&Aの後も有効に続くかどうかの問題です。株式譲渡では原則として維持されますが、事業譲渡では、取り直しが必要となる場合や、建設業のように事前に認可を受けることで地位を引き継げる場合があり、業種によって扱いが異なります。
スキームを選ぶ段階で、所管の役所に確認しておきたい項目となります。
許認可は譲渡の後も続くか
- 株式譲渡原則として維持されます
- 事業譲渡取り直しが必要な場合や、建設業のように事前の認可で地位を引き継げる場合があります
業種によって扱いが異なります。※ スキームを選ぶ段階で、所管の役所にご確認ください
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
建設業法 第17条の2(譲渡及び譲受け並びに合併及び分割)
建設業の全部の譲渡や、合併、分割について、あらかじめ国土交通大臣または都道府県知事の認可を受けたときは、譲り受けた者や、合併・分割の後の法人が、建設業者としての地位を承継します。
- 法令
食品衛生法 第56条
許可営業者が営業を譲渡したとき、または相続・合併・分割(営業を承継させるものに限ります)があったときは、譲受人・相続人・存続する法人などが許可営業者の地位を承継し、遅滞なく都道府県知事に届け出なければなりません(営業の譲渡による承継は、旅館業法等の一部を改正する法律(令和5年法律第52号)により加えられ、令和5年12月13日に施行されました)。
- 法令
旅館業法 第3条の2
営業者が旅館業を譲渡する場合、譲渡人と譲受人がその譲渡・譲受けについて都道府県知事の承認を受けたときは、譲受人は営業者の地位を承継します(令和5年の改正で新設され、令和5年12月13日に施行されました)。
- 法令
貨物自動車運送事業法 第30条(事業の譲渡し及び譲受け等)
一般貨物自動車運送事業の譲渡し・譲受け、および事業者である法人の合併・分割(事業を承継させない場合などを除きます)は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じません。認可を受けた譲受人・存続する法人などは、許可にもとづく権利義務を承継します(相続による承継は第31条)。
- 法令
電気工事業法 第9条(承継)
登録電気工事業者が事業の全部を譲渡したとき、または相続・合併・分割(事業の全部を承継させるものに限ります)があったときは、譲受人・相続人・存続する法人などが登録電気工事業者の地位を承継します(欠格事由に該当する場合を除きます)。承継した者は、30日以内に届け出なければなりません(第3項)。
- 法令
介護保険法 第70条(指定居宅サービス事業者の指定)
指定居宅サービス事業者の指定は、居宅サービス事業を行う者の申請により、サービスの種類および事業所ごとに都道府県知事が行います。人員・設備・運営の基準を満たさないときや、欠格事由があるときなどは指定されません。
- 法令
介護保険法 第75条(変更の届出等)
指定居宅サービス事業者は、事業所の名称・所在地などに変更があったときは10日以内に、事業を廃止・休止しようとするときはその1か月前までに、都道府県知事に届け出なければなりません。介護保険法には事業譲渡・合併による指定の承継の規定がなく、譲り受ける法人などは新たに指定を受ける必要があります(株式譲渡では指定は維持され、役員などの変更をこの条で届け出ます)。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
この用語が出てくるコラム
- 許認可は引き継げるのか。M&Aの前に確かめたい手続き建設業や運送業、医療・介護など、許認可が必要な事業のM&Aでは、譲渡の方法によって許認可がそのまま使えるかどうかが変わります。確かめる順番と、準備の進め方を整理しました。
- 株式譲渡と事業譲渡は、何が違うのか。引き継ぐものと残るものの整理同じ「会社を譲る」でも、株式譲渡と事業譲渡では、引き継がれるもの、手続き、税金、譲った後に残るものが異なります。選ぶ前に整理しておきたい点をまとめました。
この用語に関わるスキーム
同じカテゴリの用語
まずはお話をお聞かせください。
事業の承継、成長のための買収、業績の立て直し。どの段階のご相談でも承っております。検討を始めたばかりで、何から手をつけるべきか分からないという段階でも構いません。
初回のご相談は無償です。いただいた情報は秘密保持を徹底のうえ取り扱います。
