お悩みから探す
一部の事業だけを切り出して譲りたいとき
複数の事業のうち一つだけを譲りたい、本業だけを引き継いでもらいたい、というご相談は少なくありません。会社の形を組み替えることで、成立しやすくなる場合がございます。手続きに時間を要しますので、何を残し、何を譲るのかを早い段階で整理しておくことをお勧めします。
最終更新日:
はじめに知っておきたいこと
一部の事業だけの譲渡も可能です
会社全体ではなく、特定の事業だけを譲渡することは可能です。事業譲渡や会社分割といった手法を用い、どちらが適しているかは、引き継ぐ契約や許認可の内容、税務上の影響によって変わってまいります。
手続きには時間を要します
会社分割では、債権者への手続きや、移る従業員の方への事前の通知が必要となります。許認可を新しい会社で使えるかの確認も要りますので、交渉が始まる前の早い段階で検討しておくことが宜しいかと思います。
切り出した後の運営も確かめます
経理、人事、システムなどを会社全体の機能に頼っている事業は、切り出した後に単独では運営しにくくなる場合があります。譲渡後の一定期間、売り手が機能を提供する取り決めで対応することもございます。
考える順番
- 事業ごとの損益を分けて把握したうえで、どの事業を残し、どの事業を譲るのかを整理します。
- 譲る事業に必要な契約、許認可、従業員、資産を一覧にし、引き継げるかどうかを確かめます。
- 税務上の扱いはスキームによって変わりますので、決める前に税理士にご確認ください。
- 再編の設計はFA・コンサルティング業務となります。報酬の形も含めてご相談ください。
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
会社法 第467条(事業譲渡等の承認等)
事業の全部の譲渡や、重要な一部の譲渡(譲り渡す資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超えるもの)、一定の子会社の株式の譲渡、他の会社の事業の全部の譲受けなどを行う場合は、効力が生じる日の前日までに、株主総会の決議で契約の承認を受けなければなりません。
- 法令
会社法 第757条(吸収分割契約の締結)
株式会社と合同会社は吸収分割をすることができ、その場合、事業に関する権利義務を承継する会社との間で、吸収分割契約を結ばなければなりません。
- 法令
会社法 第759条(株式会社に権利義務を承継させる吸収分割の効力の発生等)
承継する会社は、効力の発生する日に、契約の定めに従って分割する会社の権利義務を承継します。各別の催告を受けなかった債権者は分割した会社・承継した会社に対して、詐害的な分割で残された債権者は承継した会社に対して(承継した財産の価額を限度に)、債務の履行を請求することができます。
- 法令
労働契約承継法 第3条(承継される事業に主として従事する労働者に係る労働契約の承継)
承継される事業に主として従事する労働者の労働契約で、分割の契約などに承継する旨の定めがあるものは、分割の効力が生じる日に、承継する会社に承継されます。
- 法令
消費税法 第4条第1項(課税の対象)
国内において事業者が行った資産の譲渡等には、消費税が課されます。事業譲渡では、譲り渡す個々の資産ごとに判断し、土地や有価証券など非課税とされる資産を除いて、課税の対象となります。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
関連するコラム
- 会社分割で「売れる形」に組み替えるという選択そのままの形では買い手がつかない会社でも、事業を切り出すことで成立する場合があります。20年前に自ら実行した新設分割の経験から、実務上の勘所を整理しました。
- 赤字でも売れる会社、黒字でも売れない会社決算書の数字だけで譲渡の可否は決まりません。買い手が評価するものと、評価を下げる要因を整理しました。
- 従業員に、いつ、どう伝えるか。M&A開示のタイミング設計開示のタイミングは案件の成否を左右します。早すぎても遅すぎても問題が生じる理由と、実務上の設計を整理しました。
- M&A仲介とFAの違いとは。どちらに依頼すべきか、選び方を整理M&Aの仲介とFAは、契約の相手、立場、報酬体系が異なります。違いを一覧で比べ、会社の規模と交渉の難易度から、どちらに依頼するかの判断の基準を整理しました。
関連する用語
よくあるご質問
関連するスキーム
ほかのお悩み
本ページは一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の事案に対する助言ではありません。実際のご判断にあたっては、専門家にご確認ください。
まずはお話をお聞かせください。
事業の承継、成長のための買収、業績の立て直し。どの段階のご相談でも承っております。検討を始めたばかりで、何から手をつけるべきか分からないという段階でも構いません。
初回のご相談は無償です。いただいた情報は秘密保持を徹底のうえ取り扱います。
