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株主が分散している・名義株があるとき
株主が何人もいる、昔の名義がそのまま残っている、という状態は、歴史のある会社では珍しいことではありません。譲渡や承継の場面では、株式の権利関係が確認されます。まず現状を把握し、整理の方法を専門家と検討するという順番で、早めに取りかかることが宜しいかと思います。
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はじめに知っておきたいこと
株主の整理は譲渡の前の準備です
買い手はすべての株式の取得を望むことが多いため、株式が多くの方に分かれている場合は、譲渡の前に取りまとめておくと進めやすくなります。同意の取り付けには、手間と時間を要する場合があります。
名義株は真の株主の確定が要ります
株主名簿に載っている方と、実際に資金を出した方が異なる株式を名義株と呼びます。譲渡の前に、真の株主を確定させる手続きが必要となりますので、経緯の分かる資料を早めに確かめておくと安心です。
整理の方法は専門家と検討します
会社による株式の買い取りや、少数株主の株式を取得する会社法上の手続きなど、整理の方法は複数あります。価格の公正さへの配慮や税金の扱いが関わりますので、個別の判断は弁護士・税理士にご確認ください。
考える順番
- 株主名簿を確かめ、現在の株主、持株数、連絡先が、実態と合っているかどうかを見直します。
- 名義だけの株主、相続で分かれた株式、連絡が取れない株主がいないかを洗い出します。
- 買い手の調査では株式の権利関係が確認されますので、交渉が始まる前に整理に着手します。
- 整理の進め方は、専門家と連携しながら検討いたします。まずは現状をお聞かせください。
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
会社法 第174条(相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)
会社は、相続などにより譲渡制限株式を取得した者に対し、その株式を会社に売り渡すよう請求できる旨を、定款で定めることができます。
- 法令
会社法 第179条(株式等売渡請求)
総株主の議決権の10分の9以上を有する株主(特別支配株主)は、ほかの株主の全員に対し、その有する株式の全部を自分に売り渡すよう請求できます。
- 法令
会社法 第182条の4(反対株主の株式買取請求)
株式の併合によって1株に満たない端数が生じる場合、反対する株主は、端数となる株式の全部を公正な価格で買い取るよう、会社に請求できます。
- 法令
会社法 第197条(株式の競売)
株主への通知や催告が5年以上継続して届かず、継続して5年間剰余金の配当も受け取られていない株式について、会社は競売し、または裁判所の許可などを得て売却し、その代金を株主に交付することができます(いわゆる所在不明株主の株式の整理)。
- 法令
経営承継円滑化法 第15条(所在不明株主の株式の競売及び売却に関する特例)
経済産業大臣の認定(事務は都道府県知事が行います)を受けた一定の中小企業は、会社法第197条の所在不明株主の株式の競売・売却について、通知の不到達と配当の不受領の期間を、5年から1年に短縮することができます(3か月以上の異議の申述の期間の公告などが必要です)。
- 判例
最高裁判所第二小法廷 昭和42年(1967年)11月17日 判決(名義株の帰属)
他人の承諾を得て、その名義を用いて株式の引受けがされた場合には、名義を貸した人ではなく、実質上の引受人が株主になるとしました。名義株について、名義ではなく実質で株主を判断する立場(実質説)を示した判例です。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
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