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事業譲渡
Business Transfer
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事業譲渡とは、特定の事業に関わる資産・負債を個別に移転する方法です。
会社そのものではなく、特定の事業に関わる資産・負債・契約を個別に移転する方法です。引き継ぐ対象を選べるため簿外債務のリスクを避けやすい反面、取引先や従業員との契約を個別に再締結する必要があり、実務負担は重くなります。
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
会社法 第467条(事業譲渡等の承認等)
事業の全部の譲渡や、重要な一部の譲渡(譲り渡す資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超えるもの)、一定の子会社の株式の譲渡、他の会社の事業の全部の譲受けなどを行う場合は、効力が生じる日の前日までに、株主総会の決議で契約の承認を受けなければなりません。
- 法令
会社法 第309条(株主総会の決議)
株主総会の決議は、原則として出席した株主の議決権の過半数で行います。事業譲渡や組織再編、株式の併合などは、議決権の過半数を持つ株主が出席し、その議決権の3分の2以上の賛成による決議(特別決議)が必要です。
- 法令
会社法 第21条(譲渡会社の競業の禁止)
事業を譲渡した会社は、別段の意思表示がない限り、同一・隣接の市町村の区域内で、譲渡の日から20年間、同一の事業を行うことができません。競業を禁じる特約は30年を限度に効力を持ち、不正の競争の目的での同一の事業は、区域や期間にかかわらず禁じられます。
- 法令
会社法 第22条(譲渡会社の商号を使用した譲受会社の責任等)
事業を譲り受けた会社が、譲渡した会社の商号を引き続き使う場合は、譲渡した会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負います。遅滞なく、責任を負わない旨を登記するか、債権者に通知した場合は除かれます。
- 法令
会社法 第23条の2(詐害事業譲渡に係る譲受会社に対する債務の履行の請求)
譲渡した会社が、残る債権者を害することを知って事業を譲渡した場合、残る債権者は、譲り受けた会社(その会社も害することを知っていた場合)に対し、承継した財産の価額を限度として、債務の履行を請求できます。
- 法令
消費税法 第4条第1項(課税の対象)
国内において事業者が行った資産の譲渡等には、消費税が課されます。事業譲渡では、譲り渡す個々の資産ごとに判断し、土地や有価証券など非課税とされる資産を除いて、課税の対象となります。
- 法令
商法 第16条(営業譲渡人の競業の禁止)
営業を譲渡した商人は、別段の意思表示がない限り、同一および隣接する市町村の区域内で、譲渡の日から20年間は同一の営業を行ってはなりません。特約で禁止する場合は30年以内に限り有効で、不正の競争の目的での同一の営業は常に禁じられます(個人の商人向けの規定で、会社法第21条と同じ構成です)。
- 法令
民法 第539条の2
契約の当事者の一方が、第三者との間で契約上の地位を譲り渡す合意をし、契約の相手方がこれを承諾したときは、契約上の地位は、その第三者に移ります(第3款「契約上の地位の移転」)。
- 法令
民法 第625条(使用者の権利の譲渡の制限等)
使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を第三者に譲り渡すことができません。
- 判例
最高裁判所第二小法廷 平成16年(2004年)2月20日 判決(ゴルフクラブの名称の続用(営業譲渡))
ゴルフクラブの名称が、ゴルフ場の営業の主体を表すものとして使われている場合に、営業を譲り受けた者がその名称を引き続き使っているときは、特段の事情がない限り、商号の続用に関する規定(旧商法第26条第1項。現在の会社法第22条第1項)を類推して、会員が預けた預託金の返還義務を負うとしました。
- 判例
最高裁判所大法廷 昭和40年(1965年)9月22日 判決(営業譲渡(事業譲渡)の意義)
株主総会の特別決議を要する「営業の全部又は重要な一部の譲渡」(現在の会社法第467条第1項)とは、一定の営業の目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産の全部または重要な一部を譲渡し、これにより譲渡会社がその財産によって営んでいた営業活動を譲受人に受け継がせ、譲渡会社が法律上当然に競業避止義務を負う結果を伴うものをいうとしました。
- 判例
最高裁判所第一小法廷 昭和61年(1986年)9月11日 判決(株主総会の特別決議を欠く営業譲渡の効力)
営業譲渡の契約が、譲渡会社の株主総会の特別決議を経ていないため無効である場合には、譲受人もその無効を主張できるとしたうえで、譲渡会社が債務を履行済みで、譲受人も契約を有効なものとして行動し、契約から約20年を経て初めて無効を主張したなどの事情があるときは、その主張は信義則に反し許されないとしました。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
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