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再生型M&A(事業再生とM&A)
再生型M&Aは、業績や資金繰りが厳しい会社の事業を、支援する会社(スポンサー)に引き継ぐことで、事業と雇用の継続を図る方法です。金融機関との調整と並行して進めるため、時間の制約が大きく、早い段階でのご相談が選択肢を広げます。
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はじめに知っておきたいこと
会社ではなく、事業を残すという考え方です
収益のある事業を、事業譲渡や会社分割でスポンサーに引き継ぎ、元の会社は債務の整理を行う、という進め方が取られることがあります(第二会社方式)。
金融機関との合意が前提になります
債務の扱いは、金融機関などの債権者との話し合い(私的整理)や、裁判所の手続き(民事再生などの法的整理)の中で決まります。M&Aの手続きは、これと並行して進みます。
時間が、大きな制約になります
資金繰りが続く期間のうちに、相手先の選定と合意を終える必要があります。選べる手段は、時間の経過とともに少なくなってまいります。
留意点
- 資金繰りの見通しいつまで資金が続くのかを、日次・週次で把握することが、検討の前提になります。
- 情報の扱い信用への不安を招かないよう、情報を開示する相手と順序を、慎重に決めます。
- 経営者保証経営者個人の保証の扱いは、債務の整理とあわせて検討します。専門家への早めのご相談が宜しいかと思います。
- 専門家との連携弁護士、公認会計士、中小企業活性化協議会などの公的な窓口と連携して進めることが一般的です。
向いている場面
- 赤字や債務超過が続いているが、事業そのものには顧客や技術があるとき
- 自力での立て直しに、資金と時間が足りないとき
- 従業員の雇用と取引先との関係を、できるだけ保ちたいとき
- 金融機関から、抜本的な計画を求められているとき
手続きの流れ
- 資金繰りの見通しを立て、事業ごとの収益を把握します。
- 金融機関に現状を説明し、返済の猶予などについて話し合います。
- 立て直しの方針(自力での再建、スポンサーの支援)を検討し、相手先を探します。
- スポンサーと条件を合意し、債権者の同意、または裁判所の手続きを経ます。
- 事業を引き継ぎ、新しい体制で立て直しを進めます。
一般的な流れです。順序や必要な手続きは、会社の状況と契約の内容によって変わります。
関連する法令・判例(参考情報)
- 法令
民事再生法 第1条(目的)
経済的に窮境にある債務者について、債権者の多数の同意と裁判所の認可を受けた再生計画を定めることなどにより、債務者と債権者の権利関係を調整し、事業または経済生活の再生を図ることを目的とする法律です。
- 法令
民事再生法 第21条(再生手続開始の申立て)
債務者は、破産手続開始の原因となる事実が生じるおそれがあるとき、または事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないときに、再生手続開始の申立てをすることができます。前者の場合は、債権者も申立てをすることができます(第2項)。
- 法令
会社更生法 第1条(目的)
窮境にある株式会社について、更生計画の策定と遂行の手続を定めることなどにより、債権者・株主その他の利害関係人の利害を調整し、事業の維持更生を図ることを目的とする法律です。
- 法令
産業競争力強化法 第2条第22項(定義)
「特定認証紛争解決事業者」とは、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律の認証紛争解決事業者のうち第47条第1項の認定を受けたもの(第22項)、「特定認証紛争解決手続」とは、その事業者が事業再生に係る紛争について行う認証紛争解決手続(第23項)をいいます。いわゆる事業再生ADRの定義です。
- 法令
早期事業再生法 第1条(目的)
経済的に窮境に陥るおそれのある事業者の早期の円滑な事業再生を促すため、公正かつ中立な第三者が関与し、金融機関等である債権者の一定割合以上の多数の同意と裁判所の認可を受けた決議により、金融機関等に対する債務の権利関係を調整することができる手続などを定めることを目的とする法律です(2026年12月11日施行)。
- 法令
会社法 第467条(事業譲渡等の承認等)
事業の全部の譲渡や、重要な一部の譲渡(譲り渡す資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超えるもの)、一定の子会社の株式の譲渡、他の会社の事業の全部の譲受けなどを行う場合は、効力が生じる日の前日までに、株主総会の決議で契約の承認を受けなければなりません。
- 法令
会社法 第757条(吸収分割契約の締結)
株式会社と合同会社は吸収分割をすることができ、その場合、事業に関する権利義務を承継する会社との間で、吸収分割契約を結ばなければなりません。
- 法令
民法 第465条の2(個人根保証契約の保証人の責任等)
個人が保証人となる根保証契約(個人根保証契約)の保証人は、極度額を限度として責任を負います。極度額を定めなければ、契約は効力を生じません(極度額の定めは書面または電磁的記録によります)。
- 判例
最高裁判所第二小法廷 平成24年(2012年)10月12日 判決(新設分割と詐害行為取消権)
新設分割で設立された会社に債務が承継されず、分割について異議を述べることもできない分割会社の債権者は、詐害行為取消権を行使して、新設分割を取り消すことができるとしました(その後、平成26年の会社法の改正で、詐害的な会社分割で残された債権者の履行の請求の規定が設けられています)。
法令は2026年10月17日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・税理士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・判例の参考情報と凡例をご覧ください。
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本ページは一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の事案に対する助言ではありません。どの方法が適しているか、また税務・法務・許認可の扱いは、会社ごとの状況によって異なりますので、実際のご判断にあたっては、専門家にご確認ください。
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