資金繰りが厳しくなったとき、多くの経営者は誰にも相談できずに抱え込みます。
しかし、早い段階で相談するほど、取りうる選択肢は多く残ります。手元資金が尽きてからでは、選べる道がほとんどありません。
まず時間を作る
最初に行うのは、資金繰りの安定化です。
金融機関に返済条件の変更(リスケジュール)を申し入れ、元金の返済を猶予してもらう、あるいは返済期間を延長してもらいます。
ただし、リスケジュールは時間を作る手段であって、解決ではありません。その間に収益構造を改善する実行計画がなければ、猶予期間が終わったときに同じ状況に戻ります。
金融機関が見ていること
申し入れの際、金融機関が確認するのは次の点です。
資金繰り表の精度:今後6か月から1年の入出金を、どこまで具体的に把握しているか。「たぶん大丈夫」では通りません。
改善計画の実現可能性:何をいつまでに行い、どれだけの効果が見込めるのか。計画の数字よりも、その根拠が問われます。
経営者の姿勢:状況を正確に説明しているか。都合の悪い情報を隠していないか。一度でも数字を取り繕うと、その後の信頼回復は困難です。
支援を受けられる公的機関があります
各都道府県に設置されている中小企業活性化協議会は、収益力の改善や事業再生に関する相談を受け付けています。
中立的な立場で金融機関との調整に入ってもらえるため、複数の金融機関と取引がある場合には特に有効です。私的整理を進める際の調整役として機能します。
私的整理と法的整理
債務の整理が必要な段階に至った場合、方法は大きく2つです。なお、2026年12月に施行される早期事業再生法により、金融機関の多数決と裁判所の認可で債務を調整できる手続きも加わります。
私的整理は、裁判所を通さず債権者との協議で進めます。手続きが公表されないため、取引先や顧客への影響を抑えられます。ただし、原則としてすべての対象債権者の同意が必要です。
法的整理は、民事再生などの手続きです。多数決による債務の減免が可能ですが、手続きが公表されるため取引関係への影響は避けられません。
債務を整理する方法
- 私的整理裁判所を通さず協議。公表されませんが、原則すべての対象債権者の同意が必要
- 法的整理民事再生など。多数決で減免できますが、公表され取引に影響します
- 早期事業再生法2026年12月施行。金融機関の多数決と裁判所の認可で債務を調整
※ 個別の扱いは、弁護士などの専門家にご確認ください
事業を残す選択肢
会社の債務が過大でも、事業そのものに価値があるケースは多くあります。
スポンサー型再生:支援企業から資金だけでなく、取引基盤や経営人材の提供を受けます。自力再建より早期の回復が期待できます。
第二会社方式:収益性のある事業を新会社へ移転し、過大な債務を抱えた旧会社は清算します。事業と雇用を存続させながら債務を整理できます。
いずれも、移転の対価の妥当性など、債権者への説明が不可欠です。当社がスキームを立案し、弁護士・公認会計士と連携して進めます。
第二会社方式
事業と雇用を存続させます
旧会社は清算し、債務を整理します
移転の対価の妥当性など、債権者への説明が不可欠です。※ 個別の扱いは、弁護士・公認会計士などの専門家にご確認ください
早く動くほど選択肢が残ります
手元資金が3か月分を切ってからでは、スポンサー探索に必要な時間が確保できません。
「まだ何とかなる」と思える段階でご相談いただくほうが、良い結果につながりやすいと考えています。初回のご相談に費用はいただいておりません。
