更新  事業承継

「まだ決めていない」段階でこそ、相談する価値があります

売却を決めてから動くと、選べる相手先が限られます。決めていない段階で材料を集めておくことが、結果として、より広い選択肢を残します。

執筆 

この記事の要点

  • 売却を決めてから動くと、価値を磨き直す時間が残りません
  • 初回相談では企業価値の目線、想定される相手先、改善余地をお伝えします
  • 材料を持ったうえで「動かない」と判断することにも意味があります

M&Aのご相談をいただくとき、多くの経営者が最初におっしゃるのが「まだ売ると決めたわけではないのですが」という言葉です。

申し訳なさそうに切り出される方もいらっしゃいますが、決めていない段階のご相談こそ、特に意味があります。

決めてから動くと、何が起きるか

売却を決意してから動き始めた場合、次のような順序になります。

  1. 支援会社を探す
  2. 会社の価値を知る
  3. 候補先を探す
  4. 条件を比較する
  5. 決める

一見すると自然な流れですが、ここには落とし穴があります。2の「会社の価値を知る」段階で、想定と大きく違う数字が出てくることが珍しくないのです。

想定より低ければ、そこから磨き直す時間が必要になります。しかし、すでに「売る」と決めて動き始めているため、時間的な余裕がありません。結果として、納得のいかない価格で進めるか、いったん中止するかの二択になってしまいます。

先に材料を持っておく

一方、決めていない段階でご相談いただいた場合はこうなります。

  1. 会社の価値を知る
  2. どのような相手先が考えられるかを知る
  3. 価値を上げるために何ができるかを知る
  4. そのうえで、動くかどうかを決める

このとき「今は動かない」という判断をされることも、当然あります。それで構いません。判断材料を持ったうえで動かないことと、材料がないまま動かないことは、まったく違います。

会社の価値を知るのは、決める前か後か

  • 決めてから動く支援会社を探す → 価値を知る → 候補先 → 比較 → 決める
  • 決める前に相談価値を知る → 相手先・上げる余地を知る → 動くかを決める

決めてから価値を知ると、想定と違っても磨き直す時間が残りにくくなります

実際にお伝えしていること

初回のご相談では、おおむね次のことをお話ししています。

  • 直近3期の決算書から見た、現時点でのおおよその企業価値(確定的な企業価値評価ではなく、参考として簡易に算定した概算額です)
  • 同業種・同規模の案件で、実際にどのような条件がついているか
  • 貴社の場合、どのような買い手が考えられるか
  • 価値を上げる余地があるとすれば、どこか
  • 動くとしたら、どのくらいの期間がかかるか

ここまでで、費用はいただいておりません。この段階では、まだご契約の話もいたしません。

早く知るほど、打ち手が増える

企業価値を上げる施策には、時間がかかるものが少なくありません。

管理体制の整備、不採算部門の整理、属人化している業務の仕組み化。いずれも半年から数年を要します。これらは、売ると決めてからでは間に合わない類の打ち手です。

逆に言えば、3年前に知っていれば打てた手が、いくつもあるということです。

相談することのリスク

「相談したら、売るように誘導されるのではないか」というご懸念は、もっともだと思います。

当社では、仲介業務については完全成功報酬制をとっております。成約しなければ報酬は発生しません。この構造上、成約させたいという動機が働くことは事実です。だからこそ、その構造を最初に開示したうえでお話しするようにしています。

また、当社はセカンドオピニオンの取得を制限いたしません。他社の見解も聞いたうえでご判断いただくのが、健全だと考えています。

ご相談いただいた内容は、秘密保持を徹底のうえ取り扱います。従業員の方や取引先に知られることのないよう、十分に配慮して進めます。

まずは現状をお聞かせいただくところから、ご一緒させてください。

この記事に出てくる用語

事業承継企業価値評価相談

本コラムは一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の事案に対する助言ではありません。実際のご判断にあたっては、専門家にご相談ください。

前の記事次の記事

この記事に関連する資料(無償・PDF)

M&A検討の進め方ガイド

売るかどうかを決める前に、知っておきたいこと。

資料を受け取る

あわせて読みたい

コラムの一覧に戻る

まずはお話をお聞かせください。

事業の承継、成長のための買収、業績の立て直し。どの段階のご相談でも承っております。検討を始めたばかりで、何から手をつけるべきか分からないという段階でも構いません。

初回のご相談は無償です。いただいた情報は秘密保持を徹底のうえ取り扱います。

相談してみる企業価値を試算する